能楽体験のご案内

おはようございます。

肌寒さが増してきましたが、みなさまお元気でお過しくださっていますか?

私は今週末、金曜から火曜にかけて、再び福岡へ行って参ります。

また福岡で素敵なみなさんとお会いできるのを楽しみにしながら、

体調を万全に保てるよう心がけているところです。

さて、ローカルなお知らせです。

11月19日(日)京田辺市立南部まちづくりセンターにて開催される秋祭りの一環として、

14時10分より1Fメイン会場にて、

当会メンバー、能楽師シテ方観世流・松井美樹氏(京田辺市興戸在住)による能楽体験が予定されています。

こちらの秋祭りの催しものの参加費は、飲食以外は無料になっております。

私自身都合がつかないのが本当に残念ですが、ご近所さんは、和の伝統芸能に触れるよき機会だと思いますので、是非ご都合の付く方はお子さんとご参加になってみてください。

また、他におすすめしますのが、

同日同会場で行われる「平和を考える戦争体験共有会」(午前の10時20分から11時10分迄)です。

この会の中で、同志社住宅にお住まいの高橋さんという92才になられる女性の方が、戦時中の満州での実体験を語って下さる予定です。

大変貴重なお話となると思います。

詳しくは、京田辺市立南部まちづくりセンターのインスタグラムをご覧ください。

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2023年10月 早朝、新幹線の窓から撮影

11.11.11.11.

なんだか不思議なタイトルになってしまいました。

でも、一番印象に残っているので、私にとってはわかりやすい備忘録です。

前にも何処かで書かせていただきましたが、私は現在雅楽の楽箏学んでいます。

なんと、雅楽からすると、一般的に知られている箏曲は、「俗箏」と呼ばれていることを、雅楽をはじめてから知りました。びっくりです。箏曲は、江戸や室町まで遡るし、十分伝統的な純邦楽です…

でもなぜか昔から、その「俗箏」を学んでいる時から、いつかもっと遡った箏を学んでみたいと思っていました。

理由は特になく、なんとなくずっとそう思っていたのですが、楽箏の教室は聞いたことは無いですし、先生にもご縁がなく、そのまま過ぎていました。

コロナ禍でこの強い思いを思い出し、京都なら楽箏の先生がいらっしゃるかもしれないと探してみました。

問い合わせした楽師の先生は楽箏は教えていないとのことで、他を紹介され、今の先生に出会いましたが、お話をお聞きして、どうして楽箏の先生にご縁がなかったかが分かりました。

雅楽の箏は、単独で習えるものではなく、雅楽に属し、まず篳篥や龍笛、笙などを学び深めていく者が学び進むものと知りました。楽箏は全体のリズム取りになるので、楽琵琶と同じように全体への影響が大きく、責任があるのです。

それで納得しました。

先生から、他の雅楽器には興味がないのかを聞かれました。

はっきり、ありませんとお答えし、これで諦めが付いたと思ったら、

先生からそんな私にでも(本当は順序が違うのだが)例外的に楽箏の学びの許可がいただけるとのことで、始めさせて頂き今に至ります。

ところが、先生から、最近他の楽器もしてみることを、すすめられるようになりました。

楽箏も思うようにできていないので、集中したいことをお伝えしていたのですが、

再び連絡をいただき(3回目)、

「より的確に納得した(楽箏の)弾き方を求めれば、やはり他の雅楽器もすることが、とても相乗効果となり、雅楽の世界を理解でき、ひいては、人にお話もできる世界観を持てるのではないかと思います」とのお話でした。

それで、楽箏をすることは大変なことだなあ、どうしよう、と思いながらも、承知した旨をご返信しました。

早速、1回目の龍笛の稽古が始まったその日が、11月11日でした。

1年に一度の合宿日でしたが、割稽古で各パートが分かれて練習する時間に、龍笛の稽古を付けてくださるとのことでした。

そして合宿の集合時間に間に合う電車を調べたら、前にも後にも11時11分着しかなく、不思議に1が8つ並んだと、相部屋でお世話になることになった亀岡のNさんとのお話から気付かせていただきました。

「すごい!新しいことを始めるのにこれほどの節目はないですよ!宇宙に応援されています!」と仰ってくださいました🌀

龍笛は正直とてもとても大変でした。

頬がジンジン、手がジンジン(酸欠状態?)で、何度もあくびが出てしまいます。

あんな音を鳴らすだけでも大変な楽器を吹いていたみなさんのご苦労を知れただけでも、合宿に参加してよかったと思っています。

11111111の日は、私にとって、初心に戻り、謙虚さから敬いや感謝の気持ちを改めることだったのだと思います。

素晴らしい講師陣とお仲間に恵まれた、温かい2日間でもありました。

本当にありがとうございました…!

合宿では他楽器に親しむWSの時間もあり、
私はこの時は楽琵琶を選びました。
I participated in a two-day gagaku (Japanese classical music) workshop.
While my main focus is on Koto, during the workshop, I had the opportunity to receive instruction on Biwa from an invited instructor. Gaku-biwa is such a beautiful musical instrument. I felt proud of it. It was a very enjoyable experience!

Gak-biwa is a traditional Japanese lute-like instrument with a pear-shaped body.
It has a long neck and fret, and it is played with a large plectrum called a bachi.

There are different styles and types of Biwa, each with its own repertoire and playing techniques.

The term Gaku-Biwa refers to a specific style or approach to playing Biwa within the context of Japanese traditional music “Gagaku”.

初めて楽琵琶、とても美しい楽器でした。
もちろん音色も深く響き、味わい深く、美しかった。

茶農家さんと一服 With tea farmers

先日、加茂の森井オーガニックティーファームさんご夫妻が初めて我が家にお越しくださいました。

https://moriifarm.buyshop.jp/

特上抹茶「月影」をお持ちくださり、私の点前で一服していただきました…

主人が大変お世話になっており、とても親切にしていただいています。

ご家族のお優しさがお茶に滲み出ている、そんな美味しいお茶。

お抹茶だけでなく、他のお茶も安心安全でとても香り豊かです。

奥様の森井友美さんと。  
「喫茶去」のお軸を掛けてお迎えしました。

茶室で「月影」の一服の後、なんと実験で「月影」でお濃茶を練って召し上がっていただくことに!

通常お茶事では濃茶⇒薄茶、と、逆かなと思いますが、お濃茶を練ることは私も薄茶を点て終わったその時まで想定していなかったので… 

月影でのお濃茶はご夫妻も初めての体験でいらしたようです。どんなだったかはお二人のみぞ知ること…

お濃茶の後、お帰りのお時間はまだよろしいようでしたので、待合にちゃぶ台を出して、森井さんがお持ち下さったお煎茶「晴耕雨読」を淹れさせていただきました。
そのお煎茶を作られたまさにご当人の方々から温度やタイミングなどお聞かせいただきながらだったので、とてもありがたく楽しかったです。
実は、これから私は来日される外国人に、お抹茶だけでなく、日本の美味しく健康的な様々なお茶をもっと気軽に淹れて差し上げながら、グラスルーツで友好を深めたいと思っていましたところでしたので、とてもありがたい学び大きひとときでした。

森井ご夫妻様、ありがとうございました。

The other day, Mr. and Mrs. Morii who operate Organic Tea Farm in Kamo came to our house for the first time.

He brought me some special matcha “Tsukikage” and I prepared a bowl of the tea for them…

A delicious tea that reflects kindness and warmth of the family.

Not only matcha, but other teas which they produce are also safe and very fragrant.

After enjoying a bowl of Tsukikage'' in my tea room, we decided to experiment with making thick tea using the “Tsukikage”!

Normally, at a tea ceremony, the process goes from thick tea to light tea and so on, but I hadn’t thought about making thick tea until that moment…

It was the first time for the couple to experience thick tea with their Tsukikage. Only the two of you know what it was like…

After enjoying the thick tea, we set up a Japanese low table in the waiting room and brewed some sencha “Seikouudoku” that Mr.and Mrs Morii had brought.
I was very grateful and enjoyed listening to the people who actually made the sencha about the temperature and timing etc.

Actually, I was thinking about serving various kinds of delicious and healthy organic tea grown in Japan, not just matcha, to foreigners visiting Japan and deepen our friendship through grass roots. So I really appreciated this opportunity having Morii-san.

真菰の収穫

秋空の下、Lさんたちと真菰刈りに行ってきました。
第五回真菰の輪飾り作りに向けて着々と準備中..

Lさん、そして農家さんには毎年大感謝…!

京都市内からお手伝いに来てくださったNさん(雅楽仲間)も、ありがとうございました。

無農薬の天王産の真菰、天地の恵みがぎゅっと凝縮されています。

輪飾りに、焙じてお茶に、お風呂に… ぜひ色々と使っていただけたらと思います。

皆様からのご参加、楽しみにお待ちしています。

12月13日は定員間近になってきました。追加日の3日(日)はお席は大丈夫です。

我が家は今年あまりプチトマトは採れませんでしたが、ピーマンは美しい形で、豊作でした。
それから、レモンがなり始めたことは前に書きましたが、
初めて輪切りにして使ってみましたら、とってもジューシーで美しいレモンです…!
いただいた渋柿をせっせと皮を剥いて干しました。

まだまだあるので、教室にいらした方々にもほしい方にお配りしています🍊

実りの秋、ありがたいです🍂🍁

供茶の心

娘が通う学校の近くで、朝日が拝め、和室が多くあるという条件だけ掲げ、家探しをした経緯があります。

朝日が拝めるのは枯渇しがちな現代に生きる私たちには特に必要に感じます。

家から拝めなくても、毎朝朝日が見えるところに歩いて行く習慣がある人はいいと思います。

この日9月24日の午前は、お茶湯をさせていただきました。

和花がないなあと思っていたら、一輪高砂芙蓉が楚々と咲いていて、とてもありがたく飾らせていただきました。

わの舞、和学茶道教室にお通いはじめて3年目になるTさんは、薄茶の点前の基本が身について来られているお一人で、この日に稽古にお入りになっていらしたので、お茶湯をされてみないかお声がけしました。
今までは入門者の学び以外のクラスでは私がお茶をお供えしておりました。 
過去に一度、大切な節目の日に、薄茶点前をされている方にお茶湯をしていただいてみたのですが、緊張が大きかったせいか、床の間でのお辞儀に心がはいっていなくて、すぐ頭を持ち上げられて次の手順に移られ、私はまだ早かったのにお声がけしたことを反省しました。普段はとても素敵な方でも、心に余裕があるときとない時の変動が大きかったり、祖先へ感謝を向けることの意味が落としこまれていない場合は形だけになってしまい、難しいと思いました。それ以来、大切な節目には、他の方にお茶をお供えしていただくことはやめていましたが、Tさんの祖先に向かう温かな気持ち、大事に思う真摯な態度にいつも感心させていただいていましたし、お忙しい中何度も心温まる感想文などもいただいていたので、きっと先人の方々がお喜びになると思い、していただくことにしました。

技術的にいくら出来そうでも、大切な儀式には関係ありません。必要なのは、霊(ひ)と響きあう分霊の温かさがその人に充分宿っているかどうかです。表面的に温かく、時に丁寧に振る舞っても、内側から来る熱のようなものが感じられない場合はわかってしまいますので、大事な節目には、技能よりもこのうちから発せられている熱が熟成されているかどうかだと思います。

心に余裕が育っていない場合でも、入門者の学びとして茶湯をしてみる時は、まず利休居士の掛軸を掛けて、敬意を表すしつらいをするなど工夫する、またお点前をされるご本人のご家族やご親戚のご命日に、遺徳を偲ぶとして、具体的に自身と近い関係性のある愛情や感謝の対象にお供えし、心に温かさを乗せてお点前していただくなどさせていただくのがいいと感じています。

(2023年9月 興戸駅から撮影)